2022年5月2日月曜日

心を癒してくれた馬

 

Russell Henderson(アメリカ)

 

妻を亡くした私の心を癒してくれたのは、私の大切な友人となった一頭の馬でした。その馬との別れの際、聖なる魂が私を導いてくれました。

この話は、オレゴン州ビーバークリークから9マイル先の田舎にある私の馬小屋から始まります。

私たちは8頭の馬とポニーを所有し、さらに5頭を厩舎に預けていました。私の娘はポニー乗馬のレッスンをしていて、子供からお年寄りまで、さまざまな年齢層の人が参加していました。

私は毎日、馬たちにオーチャードグラス(かもがや)の干し草を朝食に与えていました。馬たちは皆、「おはよう」「ありがとう」といなないてくれたものでした。

ヤンキーは15歳、体高40センチ、私たちが譲り受けた、茶と白のポニーでした。荷車を引き、小さな子供を乗せてポニー・ライドができるので彼を飼うことにしたのですが、ヤンキーを我が家に迎えるには、彼と一緒に飼育されていた盲目のジョージと、年老いたグレイシーという2頭の馬を共に引き取ることが条件でした。ジョージ、グレイシー、ヤンキーの3頭が一緒でないと、ヤンキーを引き取れなかったのです。

ヤンキーは素晴らしいポニーでした。小さな子供が大好きで、時に子どもたちが正しく彼を手入れできなくても、じっと我慢してあげているような子でした。

私はヤンキーをリード・ロープで抑える必要もありませんでした。彼は仔犬のように私の後について歩くのですが、これはポニーにしては珍しいことです。

 


 私の妻が亡くなり(エッカンカーでは、死を”translate”「移行する」と言い、魂が肉体から高次の次元に移ることを意味します)、悲しみの中にいた時には、彼はただのかわいいポニーではなく、私の心を和ませてくれる友人となっていたのです。ヤンキーはその大きな茶色の瞳で私を見つめて、「僕も彼女がいなくて寂しいよ 」と言っているようでした。

 

ヤンキーへの想い

数年後のある日のこと、餌をやっていると、ヤンキーの様子がいつもと違うようです。いつもは馬小屋のドアの上に頭を垂れて、干し草や穀物をねだるのですが、今日はなんだか混乱しているようなのです。いつもは、馬小屋のドアの上に頭をのせて干し草や穀物をねだっていたのに、今日は自分がどこにいるのかもわからないようで、横になっています。私はこの様子が気になりました。

その夜、眠る前に私はコンテンプレーション(スピリチュアルな観想)を行い、私のスピリチュアル・ガイドであるマハンタに、ヤンキーにとって最も善い方法を示してくれるよう頼みました。朝4時頃に目が覚めて見に行くと、彼の様子は悪化していたので、獣医に相談することにしました。

獣医からの電話を待つ間、私はヤンキーのそばで「HU」を唱えると、彼はいくぶん、落ち着いたようでした。最後に「御心のままに」と言って、彼の未来をエックに託しました。

獣医の診断では、ヤンキーの容態はあまり良くないとのこと……。さらに、彼が30歳(人間に例えると90歳ほどです)という、馬としては高齢であることも状況を厳しいものにしていました。獣医はヤンキーの症状を良くするため、最後の手段として抗生物質を投与しました。

しかしながら、ヤンキーの状態は悪化する一方で、私はその日のうちに再び獣医を呼びました。

私の内なる導きは、もはやヤンキーを手放す時が来たことを告げていました……。獣医が戻るまでの間、私はヤンキーをブラッシングし、撫で、HUを唱えて慰めました。

ヤンキーは私に、高次の次元に移行する準備ができたと、確かに語りかけているようでした。ヤンキーは私を見つめながら、「もういいよ。行かせて」と言っているような気がしました。

「これでいいのだ」と自分に言い聞かせても、私はとても悲しかったのです。ヤンキーは15年間、家族の一員であり、私たちの大切な友人だったのですから……。

ヤンキーに逢いたい

獣医が厩舎にやって来て、ヤンキーを安楽死させることになりました。

その日の朝、彼を埋葬し、馬小屋についていたネーム・プレートをお墓に置きました。私は、自分を強く保つためにマハンタに内なる導きを求め、ヤンキーが死後、魂の行き先であるスピリチュアルな世界への旅路が順調であることを祈りました。

私はとても悲しくなり、ヤンキーに会いたいと強く思いました。困ったとき、慰めてほしいとき、ヤンキーはいつも頼りになる馬で、私の悩みに耳を傾け、支えてくれました。

ヤンキーが亡くなってほどなく、私は寝る前にコンテンプレーション(スピリチュアルな観想)をして、マハンタに「夢の中でポニーに会わせてください」とお願いしました。彼に会いたかったし、彼が大丈夫か知りたかったのです。夢の内容は次のようなものでした。

 青々とした草原で、3頭の小さなポニーが走り回って遊んでいます。近づいてみると、彼らには見覚えがあります。ジョージは、8年前に亡くなった盲目のポニーです。彼は今では目が見えるようになっていました。そしてグレイシーは、ジョージの1年前に死んだ年老いたポニーです。今ではすっかり若返っています。

ヤンキーは彼らと戯れ、三頭は素晴らしい再会を果たしていました。私が帰ろうとすると、ポニーたちは「私たちのことは心配しないで、大丈夫だから」と言っているようでした。

 


 目覚めたとき、私はヤンキーが以前より元気で、痛みもなく、仲間と楽しく過ごしていることを知り、ほっとしました。私の心は開かれ、喜びで満たされました。私は夢の中で、この魂たちがお互いに愛し合っていたから、一緒にいられたことを知りました。現世と同じく、彼らは三頭でワンセットだったのです。

ヤンキー、ジョージ、グレイシーに霊的に会いに行くことで、私は自分が求めていた以上のものをスピリチュアル・エクササイズから受け取りました。マハンタのおかげで、ポニーの友達と再会できたことに感謝しています。ヤンキーが恋しくても、この夢を見てからは、ヤンキーを手放すことが少し楽になりました。この夢は、私の悲しみを癒すのに大いに役立ちました。

この経験をする中で、私はいつもエッカンカーのスピリチュアルなツールと原則を使いました。それは、聖霊の内なる導きと私を繋げ、私がヤンキーのために一歩一歩最善を尽くし、大切な友人を失った悲しみを癒すことの一助となったのです。

 

 

英語版 :  Animals Are Soul - A Horse Heals My Heart

5 件のコメント:

  1. 希望を与えてくれて、ありがとう!

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  2. 夢で会うことができて、よかった!

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  3. 愛した動物が幸せになっている夢を見て、癒されること、共感できます!

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  4. 同じような夢をみました。夢の中でペットと再会したことで不思議とまだ生きてるような安心感が続いてます。

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  5. 動物も輪廻転生するんですね。素敵な話をありがとう。

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