2023年4月30日日曜日

犬派と猫派

Linda Wilken アメリカ)

 

私は最初から猫派だったのです。私はこの人生において、猫と完全に関わり合い、猫を愛するようになったのです。犬が嫌いだったわけではなく、猫の世界に深く、そして完全に馴染んでいたのです。それに対して、犬は好きだけど、まったく別の惑星から来たような感じでした。 

そんな時、私はあることに気がつきました。

長い一日の終わりに、空港の交通機関でホテルまでの送迎を待っていたときのことでした。私の目の前で1台のバンがスピードを落とし、ゆっくりと通過して2台分ほど離れた縁石に駐車しました。私の乗る車ではなかったのですが、なぜか私の目に留まったのです。停車するやいなや、数人が飛び降りてきて、車の後部に集まりました。後ろのドアを開けると、興奮した犬たちが次々とコンクリートの上に飛び出し、バンの人たちとペアを組みました。

犬たちの特徴のあるベストは、サービス・アニマル(介助動物)であることを示していました。この犬たちは、訓練を終えたばかりで、全国各地に手渡されるのだろうと思いました。介助犬に出会ったことはありますが、集団でいるのに出会ったのは初めてでした。不思議なことに、時間が止まったように感じられ、彼らの深い使命と目的に突然、心を打たれました。

前触れもなく、私の心は大きく揺れ動き、涙が頬をつたっていきました。この犬たち、つまりこの貴重なソウル達(魂たち)は、困っている他のソウル達(魂たち)のために、自らの意思で一生を捧げているのだ、と気づいたのです。しかも、人間に対して。なんという慈悲深さなのでしょう!なぜだかよくわからないまま、私はホテルまでずっと静かに泣いていました。それ以来、活動中の介助犬に出会うたびに、私は内心、介助犬一頭一頭に「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝え、彼らの無私の奉仕に感謝するようになりました。

 




スピリチュアルな観想の種

ハロルド・クレンプ著『Animals are Soul Too!』の一節に思いを巡らせながら、この物語に込められたスピリチュアルなメッセージに思いを馳せてみませんか:

猫と犬

猫には自由が必要です。それを知っていて、自由を要求するのです。自己中心的で、多くの意見を持っている猫は、ある方法で物事を楽しみます。家庭を切り盛りするのが好きなのです。. . .

精神的な面では、もしあなたがお手本を持ちたいと思い、他人や師に頼りたくないのであれば、犬を見習いなさい。犬は一般的に、人生と良い関係を持っています。

犬は共に働く仲間です。彼らは、「何かご用ですか?スリッパを持ってくる?新聞はいらないの?どれでも取ってくるよ 」と言ってくれます。

犬は、私たちがエッカンカーで目指しているものに近いのです。

人はいつか、すべての経験を積んで神と共に働く者になるのです。犬はもうそこにいるのです。

犬と猫の違いについては、少し皮肉めいた表現をしています。しかし、私が言いたいことはとてもシンプルです: 動物も魂なのです。猫や犬など、あらゆる種類のペットは、あなたや私と同じように、魂の具現化なのです。

それぞれが個性的であり、それぞれが神聖な愛のための媒体や道具として機能することができるのです。

 

英語版: Dog People and Cat People


 

2023年4月15日土曜日

スイート・ポテト・マンと私の犬

Allen Anderson, アメリカ 


私は、広いスーパーのレジに並んで、大きなサツマイモの袋を5つベルト・コンベアーに乗せました。笑顔の素敵な熟年のレジ係(彼女をステイシーと呼ぶことにします)が、「リーフのごはんね」と意気込んで言いました。

驚いて、私は顔を上げました。ステイシーの列に並んだことは何度かありましたが、私が普段、毎週買っているサツマイモのレジを打ってくれる人は別のレジ係でした。それに、私は愛犬のコッカー・スパニエルの名前など言った覚えはありませんでした。

ステイシーは熱っぽく話してくれました。「時々、休憩室でスイート・ポテト・マンのことを話すのよ。」「毎週、サツマイモをたくさん買って、愛犬のための特別食を作っている人がいるってね。レジ係の 1 人が、スタッフ・ミーティングで、その犬はリーフっていうことも、教えてくれたわ」。

私の買い物、ましてや犬の名前を覚えてくれている人がいるなんて、とても驚きました。以前、レジの人が 「あなたは、本当にサツマイモが大好きなんですね」とか 「サツマイモのパイを作ってるんですか?」とか 「パーテイーを開くんですか? とか聞かれました。

私は、「愛犬のために手料理を作っています。膵臓炎なんです」と答えました。これがきっかけで、そのレジ係の人のペットの話を聞くこともよくありました。

私は、他のレジ係の人に愛犬リーフの名前を言ったことに気づきました。「凄いですね!毎週、たくさんの人が並んでいるのに、よく覚えてますね。」とステイシーに言いました。

ステイシーは、自分の持ち場を覆うサツマイモの袋に目をやりながら、「あなたのことは忘れられないの」と答えました。

リーフのスペシャルレシピ

私たちは、1歳ぐらいのリーフを動物保護施設から迎えました。捨てられて、虐待を受けていたのですが、健康状態は良好でした。しかし、7歳のときに膵臓炎で危険な状態になり、動物病院での緊急治療を何度も受けました。数年後には、処方されたドッグ・フードも食べられなくなりました。私たちは深刻な問題に直面していました。彼の命を救うために、私たちは解決策を見つけなければなりませんでした。

妻のリンダと私はエキストです。マハンタという霊的な師がいて、内面的に問題の解決策を見つける手助けをしてくれるという恵まれた環境に感謝しています。私たちは、自分たちや世話をするペット達がより良い生活を送るために、創造性を発揮する方法を学びました。

リーフの病状を知った後、リンダと私はそれぞれコンテンプレーション(スピリチュアルな観想)に入り、スピリチュアル・エクササイズを使ってリーフの健康に注意を向けました。私たちは、すべての生命の中にある愛に心を開く神聖なマントラである「HU(ヒュー)」を歌いました。リーフを膝に乗せながら過ごすコンテンプレーションの時間は、彼と私がお互いに抱いている愛も含めて、愛をより豊かに表現するための鍵なのです。また、スピリチュアル・エクササイズをする静かな時間は、リーフがより健康になるためにはどうしたらいいかなど、問題に対する現実的な解決策を見出すこともできます。

スピリチュアル・エクササイズでは、リーフの痛みを軽減する方法がすぐにはわかりませんでしたが、私たちの内なる導きは、リーフを再び獣医師のもとに連れて行き、さらに相談することでした。獣医師が動物栄養士に連絡を取ってくれたので、私たちはほっとしました。動物栄養士は、リーフの犬種や体重、病状に合わせたレシピを考案してくれました。食べられないものばかりで選択肢が狭くなっていましたが、処方されたミネラルを混ぜた人間用の食物へと広がりました。

私たちは、この小さな犬の生活の質を向上させ、長生きさせるための道を歩んでいたのです。



愛に満ちた作業

リーフは、どのレシピが好きなのか、すぐに教えてくれました。その中に、インゲン豆を使ったレシピがありました。フード・ボウルの横には、インゲン豆が山積みになっていました。リーフはインゲン豆をひとつひとつ丁寧に取り除いて、残りの材料だけを食べていました。しかし、サツマイモがたくさん入っている料理は、ガツガツと食べていました。

毎週末のサツマイモ選びの作業が、私に喜びを与えてくれるとは、誰が想像できたでしょうか。スーパーの入り口付近に山積みされたサツマイモの中から、「これだ!」と思うものを10個ずつ、5つの袋に丁寧に入れました。一つひとつの芋を吟味しながら、これはリーフのためにあるのだと、静かな幸せを味わいました。

他のお客さんも、私のやり方やカートの中のサツマイモの袋に気づいてくれました。 私の喜びを察してか、不思議そうに「どうしてこんなにたくさん買ったの?」と尋ねました。私は喜んで、そのことを簡単に伝えると、いつも笑顔と明るい目で迎えてくれました。リーフの話を聞いて、多くの人が嬉しそうな顔をしました。きっと、大切な動物のことを思ってのことかもしれません。

毎週末にリーフのサツマイモを買うと、私はきれいに洗って皮をむき、刻んで調理し、一口大に切ったものをレシピに混ぜ込みました。そして、リンダと私はそれを21回分に分けました。1週間分を容器に入れ、冷凍庫と冷蔵庫で保管しました。

リーフの餌を買ってきて作るのは、手間と時間のかかるプロセスでしたが、私の作業を監督してくれるリーフの集中力に苦労が報われました。 リーフは、私がサツマイモのかけらを床に落とすことを期待して、私の隣にしゃがみ込んだのです。私は、期待に応えました。私たちの生活にたくさんの愛をもたらしてくれている小さな仲間のために、細心の注意を払って準備をしました。

毎日同じような3食の食事でも、彼は夢中で食べていました。こんなにおいしいものは食べたことがないというように。この犬にとっては、毎日が新しい一日なのです。今を生きる魂の幸せを体現しているのです。

スイート・ポテトの供給

食料品店の従業員が私のことをスイート・ポテト・マンという愛称で呼び、リーフと私のことがスタッフの話題になっていることをステイシーが教えてくれたとき、私は「他の店には少量の、小さなイモしかないんです。この店はたくさん仕入れられるし、サツマイモも大きいから、皮をむくのが楽なのですよね 」と話しました。



ステイシーは、カウンター越しに身を乗り出し、「在庫を管理している人たちが、毎週末に大きなスイート・ポテトを新鮮な状態で用意してくれているのよ 」とささやきました。

スーパーや家庭でのリーフのサツマイモの経験から、リーフのサツマイモを通してスピリチュアルな価値を知ることができました。エッカンカーで学んだスピリチュアル・エクササイズを通して、私は私たちの犬の生存のための解決策を見つけるように導かれていたのです。リーフと私は、人生の浮き沈みを共に乗り越え、お互いに助け合う同志です。リーフが必要とするものは、私たちの相互の愛と尊敬の上に成り立っているのです。私たちの愛は、私が出会ったお客さんや、店の従業員をも巻き込んで広がっていきました。私たちはリーフの健康を維持しながらも、それ以上に多くのことを共有してきました。

リーフ、私たちは精神的な仲間として、いつもお互いを支え合っているね。

リーフ、この食料品店は君を支えているよ。

リーフ、マハンタは君を支えているよ。

 

 コンテンプレーション(スピリチュアルな観想)の種

あなたと動物との愛から、連鎖反応に気づくことがありますか?あなたたちの関係のスピリチュアルな絆は、あなたが行く先々で愛を広めていますか?

 

英語版: Sweet-Potato Man and His Dog